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脳腫瘍

脳腫瘍

脳腫瘍とは、一般的に中枢神経系に発生する腫瘍の事を指し、脊髄に発生するものも含まれる事があります。通常、悪性の腫瘍を総称して癌と呼びますが、脳内では、”髄膜腫”などの良性・”膠芽腫(こうがしゅ)”等の悪性を問わず、病名は”脳がん”ではなく脳腫瘍です。これは、腫瘍が良性であっても成長する事で脳を圧迫し、「めまい」や「頭痛」等の症状や生存率を悪化させ治療が困難になってしまう為です。
また、脳腫瘍は他の部位からの転移によるものと原発性があり、すべて合わせると30以上の種類になります。


特徴

特徴と発生部位

脳腫瘍と呼ばれる「できもの」のおよそ半分以上が悪性腫瘍というデータがあります。同じ脳の中でも発生する部位や大きさ、種類、疾患者の年齢や性別、健康状態などの条件によって初期症状や治療方法も違ってきます。
脳腫瘍が発生する部位には、大脳・小脳・脳下垂体・髄膜・神経鞘等がありますが、脳実質以外の場所で発生する場合は良性であることがほとんどです。
小児がんの中でも脳腫瘍が占める割合は白血病に続いて多く、4歳以下の子供と15〜24歳の若年層に患者が多くみられます。

良性・悪性の違い

脳腫瘍の場合、良性と悪性の考え方が他の癌と若干異なっています。それは、他の部位にできた場合には良性である可能性が高いものでも、成長スピードが早ければ脳が圧迫され脳圧が高くなるのも早くなるからです。
その為、進行・成長スピードが遅く脳を圧迫しにくいタイプを良性と判断しますが、発生部位によっては少しでも圧迫されると危険な状態になる可能性が出ると、良性〜悪性に転換されます。
また、良性・悪性を問わず、「頭痛」・「吐き気」・「うっ血」といった三大症状が起こるのが脳腫瘍の大きな特徴です。

種類と症状

神経膠腫(グリオーマ)

脳腫瘍のなかでも50〜60%以上の割合で発生するタイプで、神経膠細胞で起こります。脳実質全域で発生する可能性があり、できものの形状によってさらに種類が分けられます。
特に「膠芽腫(多発性神経膠芽腫)」と呼ばれるものは、星状細胞腫全体の30%の発症率があり、全体から見ても最も悪性度の強いタイプといえます。
また、小児癌として多いのが星細胞腫です。これは進行スピードが比較的遅く良性ですが、成人に多い膠芽腫と同じような初期症状が現れます。

髄膜腫

髄膜腫は、脳を包みこんでいる髄膜にでき物が発生するタイプで、その多くが良性です。男性より女性の発症リスクが高く、30〜50歳と比較的幅広い年齢層で見られます。
代表的なものには、下垂体腫瘍や神経鞘腫等があり、発生した部位から他の領域へ浸潤する可能性が比較的低いのが特徴です。そのため、初期段階で発見し早期に外科的治療による治癒も可能です。きわめて良性の場合には、数年以上そのままでも症状が現れないという場合もあります。

検査と予防・治療

検査

大変デリケートな脳周辺を検査する為、CTスキャンやMRI、PETといった診断装置を使った検査が行われます。その他にも、脳腫瘍の発生によりホルモン物質の分泌や血液造成機能の異常等が現れることもあることから、血液検査や穿刺検査による髄液の診断が行われることもあります。
また、脳スキャンや脳波検査、脳動脈造影法等の検査も必要に応じて行われます。これらの検査は、切除手術等の治療を行う場合にも正確な位置を把握する為に検査をしながら治療が進められる場合もあります。

治療方法

検査によって腫瘍が発見された場合、基本的には外科的手術によってできものが切除されます。切除方法は、発生部位や大きさ、疾患者の状態等にあわせて「定位置神経手術」や「診断外科手術」など、体への負担の少ない最適な方法がとられます。さらに場合によってはほうしゃせん治療により、腫瘍を小さくしてく治療方法が選択される事もあります。この場合は切除するわけではないので手術によるリスクは軽減されます。